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リンパマッサージで肩こりを緩和する/自分でできるリンパマッサージ方法

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リンパマッサージ

人間の頭の重量は約5kgといわれており、人はこの重たい頭を支えて歩いたり走ったりしなければなりません。

頭を支えるために必要な筋肉は主に背中側にある僧帽筋と、その下層にある肩甲挙筋や棘上筋、菱形筋などの深部筋肉です。

日ごろからこれらの筋肉を鍛えておけばいいのですが、忙しさを言い訳にして運動から遠ざかり、気がつけば慢性的な肩こりに悩む日々。

1日中デスクの前でパソコンと向き合い、通勤途中もスマホを見続けている現代人なら、肩こりにならないほうが不思議なくらいです。

肩こりの原因は、僧帽筋など背中の筋肉が長時間のデスクワークなどで緊張を強いられ、血流が滞って酸素や栄養素の供給が不足することで起こります。

運動やストレッチが最も効果的なのですが、運動が苦手で、ほかに自分でできる肩こり解消法はないものか、と探している方も多いことでしょう。

そんな方にお勧めしたいのが、自分でできるリンパマッサージです。

実はリンパの流れは血流と同じくらい重要で、リンパの停滞を解消すれば肩こりも驚くほど改善されるはず。

そこで、自分でできる肩こり緩和実践法、リンパマッサージについてご紹介します。

肩こりどころではない無資格マッサージの危険性

大手テープメーカーが実施したアンケートによれば、肩こりに悩む人が行う肩こり解消法は、「揉む・たたく」、「ストレッチや運動」、「塗り薬や貼り薬などの市販薬を使う」、が1位から3位を占めています。

でも、自分で揉んだり、貼り薬を貼って解消される程度の肩こりなら、まだまだ軽症といえるでしょう。

http://www.nichiban.co.jp/news/09-06/01.html – katakori4

これらの対策では肩こりが緩和しない重症の人や、ストレッチ・運動の苦手な人がつい頼ってしまうのが、整体やカイロプラクティックです。

ところが、いわゆる「整体」や「カイロプラクティック」というのは決められた資格がなく、効果どころか健康被害を起こすおそれがあるとして、消費者庁ではこれらの施術に対する注意を呼び掛けています。

日本の手技による医療行為は「あん摩マッサージ指圧」「柔道整復師」の2資格に限られ、いずれも国が認めた養成施設で3年以上の教育を受け、国家試験に合格しなければなりません。

これらに該当しない「カイロプラクティック」や「整体」「リラクゼーションマッサージ」などは「無資格の医業類似行為」と呼び、厚生労働省では、「医学的観点から人体に危害を及ぼすおそれがあれば禁止処罰の対象にする」としています。

消費者庁によると、平成21年9月から平成29年3月末までに、カイロプラクティックや整体など無資格医業類似行為による事故の報告が1,483件にのぼり、そのうち1か月以上の治療を要する重傷事故が全体の16%を占める240件であったと公表しています。

事故を起こした手技内容は「整体」が最も多く、以下「リラクゼーションマッサージ」「カイロプラクティック」と続きます。

事故による傷害は「神経・脊髄の損傷」「擦過傷・挫傷・打撲傷」「骨折」が多く、「筋や腱の損傷」を含めた4つの症状で約半数を占めています。

肩にまつわる事故事例

公表されている事故の事例から、肩にまつわる症状を抜粋してみました。

1年前から通っている「整体院」で、肩の施術を頼んだのに胸部を施術され、ろっ骨を骨折した。

1か月たっても痛みが残っている。

(事故発生 H27 年4月 60 歳代女性)

肩こりで「整体」の施術を受けた際、頭をつかまれて引っ張られた。

その後激痛、手のしびれなどが生じ、末しょう神経障害等と診断され、数か月たっても痛みが残っている。

(事故発生 H27 年 11 月 40 歳代女性)

首と肩の「格安マッサージ」を受けた翌日に、おう吐と首から肩にかけての激痛が出た。

病院で髄液が漏れていることが判明し、11 日間入院した。

(事故発生 H25 年7月 30 歳代女性)

このような事態を受け、消費者庁では無資格医業類似行為の施術を受ける際の注意を呼び掛けています。

CHECK!!
1)疾病がある方は施術を受ける前に医師に相談しましょう。

2)情報を見極めて、施術や施術者を慎重に選びましょう。

3)施術を受ける際は、施術者に自分の体調や希望をしっかりと伝えましょう。

4)施術を受けた後で異常を感じた場合は、すぐに施術を受けた施設や運営者に伝え、なるべく早く医師に相談しましょう。

5)トラブルの解決が困難な場合は、お近くの消費生活センター等に相談しましょう。

 

消費者庁「法的な資格制度がない医業類似行為の手技による施術は慎重に
https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/release/pdf/consumer_safety_release_170526_0002.pdf

 

肩こりにはマッサージ、と安易に考えがちですが、施術内容や施術者を慎重に選ばないと肩こりどころではない重症に陥る可能性があります。

肩こりに関与するリンパとは?

全身をめぐる血流は心臓から拍出されて体内の隅々まで組織に酸素や栄養を運ぶ動脈血と、組織から二酸化炭素や老廃物を回収して心臓に戻る静脈血とがあります。

組織細胞への酸素と栄養素の供給は、動脈系の末梢血管から漏れ出た血漿成分によって行われます。

栄養素と酸素は、動脈末梢血管⇒細胞外液⇒細胞内液として組織細胞に供給され、二酸化炭素や老廃物は逆の順路で静脈系の末梢血管に回収されます。

 

肩こりに関与するリンパ1

肩こりに関与するリンパ2

出典:看護Roo

 

このときに静脈で回収しきれなかった組織液や、分子量が大きくて血管壁を通り抜けられないたんぱく質などが毛細リンパ管によって回収されます。

そして、全身のリンパ管は最終的に統合されたあと、静脈に合流します。

回収され組織液(リンパ液)は血管のように全身に張り巡らされたリンパ管を通って、鎖骨の下あたりで静脈と合流しますが、リンパ管の経路上にはリンパ節と呼ばれる中継所があります。

リンパ節のなかにはリンパ球(B細胞、T細胞、NK細胞)やマクロファージなどの免疫細胞が存在しています。

リンパ管の役割の中心はこれら免疫細胞による外敵の侵入阻止です。

免疫細胞はリンパ節に待機して、リンパ液によって運ばれてくる細菌やウイルスなどの異物を攻撃、破壊して飲み込み、これらの異物が血液に侵入して全身に拡散するのを防いでいるのです。

 

リンパ管の役割の中心

出典:看護Roo

 

血管には心臓という強力なポンプがあり、血管自体も収縮と拡張を繰り返す平滑筋でできているので力強く血液を循環させています。

リンパ管には逆流を防止する弁はありますが、血管のように全体が平滑筋でできているわけではなく、血流ほどの強い流れはありません。

そのため、血流よりも停滞しやすく、骨格筋の運動による筋ポンプや、呼吸によるポンプ作用の補助が必要です。

デスクワークなどで長時間動かずにいるとリンパの流れは停滞しやすく、1か所に水分が貯留してむくみを起こしやすくなります。

リンパ液にはアンモニア、尿素、尿酸などの老廃物が含まれているので、リンパの停滞により老廃物が組織にとどまることになってしまいます。

リンパマッサージとは

リンパを流すリンパ誘導マッサージは、リンパ浮腫と呼ばれるむくみに対する理学療法のひとつです。

リンパ浮腫とは、なんらかの原因でリンパ節やリンパ管の中にリンパ液が滞り、細胞の中や細胞間の組織に間質液が溜まった状態です。

リンパ浮腫はがんなどでリンパ節を切除した後によくみられ、手足のむくみや倦怠感、疲労感などの症状や、免疫力の低下、皮膚炎、発赤などを引き起こします。

リンパマッサージは手技によって停滞したリンパの流れを回復させることを目的とします。

理学療法として行われるマッサージは、エステサロンなどで行われる「リンパドレナージュ」や「リラクゼーションマッサージ」とは違い、医療従事者により行われます。

医療リンパマッサージには医療業界団体による何種類かの資格がありますが、その多くは医師、看護師、理学療法士、作業療法士などを対象としたものです。

冒頭の消費者庁の注意喚起にあるように、施術を受ける場合は、施術者が医療従事者としての資格と医療リンパマッサージ両方の有資格者であることを確認しましょう。

自分でできるリンパマッサージ

リンパ管は皮膚と筋肉のあいだに存在しており、皮膚の表層に近い部分により細い毛細リンパ管が分布しています。

ですから、リンパマッサージは皮膚をさする程度の強さで行い、決して強くこすったり揉んだりしてはいけません。

マッサージはリンパの流れに沿って一方向にのみ行い、逆方向に行ってはいけません。

また、血流と違ってゆっくりと流れるリンパの流れと同期するように、マッサージはゆっくりと同じリズムで行うことが基本です。

肩こりに関するリンパマッサージのポイントは2か所あり、ひとつはリンパ液の70~80%が静脈に合流する静脈角(鎖骨下静脈と内頸静脈の合流部)に近い鎖骨リンパ節、それと首の部分にある胸鎖乳突筋に沿った頸部リンパ節です。

肩こりに関するリンパマッサージのポイント

出典:京都科学

 

リンパマッサージを行ってはいけない場合

① 感染症…リンパ節では免疫細胞が外部から侵入してきた細菌やウイルスと戦っています。リンパマッサージによって細菌やウイルスが拡散されるおそれがあります。

② 心不全や心臓病による浮腫…リンパマッサージによって静脈に合流するリンパ液が増えると、心臓の負担が増す可能性があります。

③ 血栓症など下肢静脈の病気

④ がん…リンパ節では免疫細胞ががん細胞を攻撃して食い止めようとしています。リンパマッサージによってがん細胞が循環し転移を起こす可能性があります。

⑤ 甲状腺機能亢進症や頸動脈の病気、不整脈などがある場合には注意が必要です。

鎖骨へのリンパマッサージ

体内を流れるリンパ液の7~8割が合流する静脈角のすぐ近くに鎖骨リンパ節があります。

右側よりも左側の静脈角により多くのリンパが流れますので、左側を重点的にマッサージしましょう。

① 鎖骨と胸鎖乳突筋が交わる部分の外側にある、鎖骨のくぼみを指先でやさしく押します。

② 鎖骨のくぼみの部分を端から端までやさしく撫でてください。鎖骨上のリンパは右から左へ、左から右へ、と両方向に行います。

③ 鎖骨の端から鎖骨の中心に向けて撫で、①と同じく胸鎖乳突筋の外側をやさしく押します。

④ 鎖骨の下側を胸の中心側から肩側にやさしく撫でます。

赤い部分が「胸鎖乳突筋」

出典:Wikipedia

赤い部分が「胸鎖乳突筋」

首のリンパマッサージ

首のリンパは胸鎖乳突筋に沿って静脈角へと誘導します。

顎の部分もあわせてマッサージすると二日酔いや寝不足で起こる顔のむくみを軽減することができます。

① 右手で顎の先から左耳のすぐ下まで撫で上げた後、指の腹全体で胸鎖乳突筋に沿って鎖骨のくぼみまでさすります。同じように左手で右側のリンパを撫でてあげましょう。

② うなじに沿うように上から下へ手のひら全体で後頸リンパ節をさすります。

背中のリンパマッサージ

背中のリンパマッサージは自分ではできませんので、誰かの協力が必要です。

奥さんや恋人などパートナーのいる方は、お互いにマッサージしあうことをお勧めします。

愛情のこもった皮膚接触は「オキシトシン」というホルモンの分泌を促してくれます。

オキシトシンは俗に「安らぎホルモン」「幸せホルモン」とも呼ばれ、ストレスを軽減し心身に癒しをもたらしてくれます。

サルの毛づくろいや動物のお母さんが子どもをなめる行為はオキシトシンの分泌を高めて、母親には安らぎを与え、子どもの成長を促します。

オキシトシンによるストレスの軽減と心身の安らぎは筋肉の緊張を解き、血流を促進して肩こり解消にも効果的です。

パートナーがいる方はぜひ背中のリンパマッサージを相互に行ってみてください。

① 背中のリンパは背骨に沿った中心部から左右両側の腋下リンパ節に流れます。
背骨に沿って手のひらで円を描くようにしながら、ゆっくりと上から下へやさしく撫でます。

② 背中の全体を背骨に沿った中心線から、わきの下に向けてさすり、リンパを腋下リンパ節へと誘導します。
疲れがたまっているときは右の腰の上あたりを重点的にさするといいでしょう。

リンパの流れる方向

出典:リンパの流れる方向

 

まとめ

肩こりの原因は筋肉の緊張

肩こりの正体は首から背中にかけての筋肉の緊張です。

こうした筋肉の緊張から起こる肩こりは、運動不足による筋力不足、同じ姿勢を長時間続けたり、悪い姿勢の習慣化、デスクワークやスマホによる眼精疲労などが主な原因ですが、精神的なストレスも見逃せません。

最初のうちは気が付きませんが、肩こりを感じるようになるころには、血流やリンパの流れが悪くなり、栄養不足や老廃物の滞留によって筋肉はダメージを蓄積させていきます。

こうして肩こりが悪化していく悪循環に陥ってしまいます。

整体やカイロに潜む危険

こうして、肩をもんだり膏薬を貼ったくらいではびくともしない、がんこな肩こりが形成されていくと、自分の手には負えないとばかりに整体やカイロプラクティック通いが始まります。

しかし、施術直後は肩が軽くなるけれど、デスクワークに戻ればあっという間に元どおり。

しかも、肩こりどころか、逆に首や脊髄を痛めたり、肩こりと関係のないところを圧迫骨折したり、医業類似行為と呼ばれる無資格マッサージはリスクと背中合わせ。

高いお金を払ってさらに大きな代償を払う羽目になりかねません。

やさしくさするだけで老廃物と共にリンパは流れる

リンパマッサージは整体やカイロプラクティックと違い、やさしく身体の表面を撫でることを原則としています。

決して、もんだり、強く押したりしていけないのがリンパマッサージです。

整体やカイロプラクティックのようなリスクは存在しません。

パートナーと一緒に行えばオキシトシンとの相乗効果も

リンパマッサージは自分で行うのも効果的ですが、誰かにやさしく撫でてもらうことで”安らぎホルモン”オキシトシンの分泌が促されます。

オキシトシンは精神的な安らぎをもたらし、肩こりの原因となるストレスを緩和してくれるので、リンパマッサージとの相乗効果が期待できます。

肩こりを解消するのに必要なことは、なにより「ゆるめること」です。

悪い姿勢や長時間のデスクワークは背中の筋肉に緊張を強いてしまい、精神的なストレスは交感神経を覚醒させて首や肩の筋肉を緊張させます。

滞留した老廃物とストレスをリンパマッサージで流し、硬く緊張した心と身体をゆるめてあげましょう。

そうすれば、自分でも気づかないうちにいろいろなものを背負い込んで重くなった肩も、きっと軽くなることでしょう。

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