牡蠣は海のミネラルと言われたり、セックスミネラルと呼ばれることもあるくらい、滋養が詰まった食品です。
毎日牡蠣を食べていれば、精力増強は間違いなしと言えるほど、完璧な食材なのです。
精力増強に役立つ成分はいろいろありますが、そのほどんどはサプリメントで摂らないと、食物から摂るのは不可能なものばかりです。
しかし、牡蠣に含まれる亜鉛は、牡蠣だけを食べても摂取が可能なくらい、大量に含まれています。
ただし、実際に牡蠣から亜鉛の必要量を摂取するには、毎日大量の牡蠣料理を食べ続けなければならないため、あまり現実的な話ではないのですが、不可能というわけでもありません。
今回は、牡蠣についていろんな角度から探ってみましょう。
目次
精力増強に万能なのは牡蠣
牡蠣には亜鉛がたっぷり含まれています。
人間は亜鉛がなくては生きていけませんが、それは亜鉛が蛋白質の合成に欠かせない成分だからです。
また、亜鉛には新陳代謝や免疫反応などをサポートする働きもあります。
体内のビタミンAの抗酸化作用の活性化を促し、過酸化脂質を排除する働きがあり、アンチエイジングや生活習慣病の予防や改善にも役立っています。
そして、男性にとって何より大切なのが、精子の生成です。
亜鉛がなくては精子が作られず、生殖機能も活性化しないため、勃起力不足や精力減退を招いてしまうのです。
また、勃起力アップや精力アップのためには、男性ホルモンの中のテストステロンの分泌が重要といわれています。
実は亜鉛とテストステロンの関連はまだ解明されていないのですが、毛髪中に亜鉛が多い男性は血中のテストステロン濃度が高いことがわかっています。
このことから、テストステロンの分泌と亜鉛の間に密接な関係があることは明らかです。
このように、亜鉛は精子の生成から勃起力、精力増強まで、幅広く男性機能をサポートしているのです。
精子の生成量が増えることの意味
人間の体の仕組みは実によくできていて、無駄がなくいろんな機能が密接に結びついています。
そのため、一見関係なさそうな事実が、裏で深くかかわっていたりします。
この精子の生成量についても同様のことが言えるのですが、結論から言いますと、精子の生成量が、勃起力アップや精力アップと深く連動しているのです。
どういうことなのか、少し詳しく説明しましょう。
精液は精子の受け皿のようなものです。そのため、精子が少なければ精液もそれほど必要としません。
逆に、精子が多ければ精液も多くなりますが、精液が増えれば定期的に体外に排出しなければなりません。
精液を体外に排出するには、勃起という現象が必要になります。
さらに、勃起するためには精力が必要です。
つまり、精子が多いか少ないかという問題が、勃起力と精力にも深く関わっているのです。
勃起力をアップしたい、精力を増強したいと多くの男性が願っています。
しかし、その根本が精子の生成量と密接に関係していることには、なかなか気づきません。
勃起が弱くなれば、ペニスを元気にする方法をいろいろ考えます。
強壮剤を飲んだりチントレをしたりして、ペニスを元気にしようとするでしょう。
このように、人間の体は必要なものは頭で考えなくても、体が自然に用意するようにできているのです。
運動や仕事で体を動かせば、その動きに耐えられるだけの筋肉が自然とついてきます。
頭で考えて筋肉をつけるわけではありませんよね?
そして、体を動かさなければ、もうその筋肉は必要ないから細くなっていきます。これが人間の体に備わった自然のメカニズムです。
もちろん、勃起力アップや精力増強にも、このメカニズムは同じように作用します。
だから、勃起力と精力をアップしたかったら、まず精子を増やすことを実践すればいいのです。
あとは体が勝手に精子を入れるための精液を増やし、増えた精液を外に出すための勃起力と精力を増強してくれます。
この仕組みをうまく利用すれば、一番自然な形で無理なく勃起力と精力をアップできるのです。
そして、精子を生成するのに重要な役割を担っているのが、牡蠣に豊富に含まれている亜鉛なのです。
亜鉛は重要だけど万能ではない
この記事では、亜鉛の重要性をいろんな角度から検証しています。
こうして見ていくと、亜鉛は人体にとって重要な成分で、特に男性にとっては勃起力と精力増強に欠かせないものだということがわかってきました。
だったら、ドンドン亜鉛を摂ればいいのかというと、そうではありません。
ある程度の量を超えて亜鉛を摂取すると、今度は銅や鉄の吸収を阻害するようになり、別の健康被害を起こしてしまいます。
もうひとつ言えば、亜鉛が勃起力と精力増強に有効だと言っても、それは亜鉛の摂取量が不足しているために勃起と精力が弱っている人に有効なのです。
このように、亜鉛が効果があるといっても、一定の条件もあり万能ではないのです。
亜鉛の効能が万能ではないという事例がもうひとつあります。
それは、あまりに高齢すぎると、亜鉛の効能が抑えられてしまうということです。
60歳で勃起力が弱くなった人が亜鉛を摂取すれば、一定の効果が期待できます。
しかし、80歳の人が亜鉛を摂取したらどうでしょうか?果たして、ギンギンに勃起するでしょうか?
ある程度は勃起するでしょうが、さすがに80歳ではギンギンに勃起することはありません。
それは、人間の体がそうならないように抑えるからです。その抑える力というのは、80歳の体を維持するために必要なメカニズムなのです。
セックスのエネルギーは余剰エネルギー
男性は1回のセックスで、100メートルを全力疾走したのと同じくらいのエネルギーを消費するといわれています。
若い人なら、100メートル全力疾走しても大したことはないでしょう。しかし、80歳の高齢者が同じことをしたらどうなるでしょうか?
心臓に負担がかかって、命さえ危ない状態になるに違いありません。
それに、高齢になると体力が衰えて、生きるために最低限必要なエネルギーも乏しくなっていきます。
このような状態で、100メートル全力疾走するのと同じような行為を繰り返したら、たちまち命の危険にさらされます。
だから、高齢になるとセックスが衰えるのは当然のことで、人体に備わったメカニズムがそうさせているのです。
このため、80歳の高齢者が亜鉛を積極的に摂取したとしても、さほど勃起力はアップしません。
それは勃起のためのエネルギーを、生きるためのエネルギーに回そうとするからです。
そしてそれは健康で長生きすることにつながりますから、本人のためにもそのほうがいいはずなのです。
このことからわかるのは、セックスのエネルギーは余剰エネルギーであり、生きるためのエネルギーが乏しくなると、セックスは抑えられるということです。
テストステロンの重要性
牡蠣には大量の亜鉛が含まれていて、それが精子を生成するのに重要な成分となり、同時にテストステロンの分泌も促進しています。
男性の場合、テストステロンはほとんどが睾丸で作られ、一部は副腎で作られています。
大部分が睾丸で作られることからも、男性機能と密接に関連していることがわかります。
テストステロンを作る原料はコレステロールです。
コレステロールは健康被害を起こすもととなることが多く、どちらかというと嫌われものですが、これが男性機能にとっては不可欠なのですから不思議なものです。
テストステロンは筋肉を増やし、強い体を作るのに役立ちます。
このため、勃起や精力を抜きにしても、男性にとって重要な働きをしているのです。
また、テストステロンには集中力を高める効果もあり、受験生にも欠かせないものとなっています。
体内のテストステロン値が低くなると太りやすくなり、内臓脂肪が増加したり筋肉が細くなったり骨密度が低下するなど、いろいろな健康被害を起こします。
テストステロンは、運動不足や睡眠不足が続くと分泌量が減っていきますが、テストステロンが減ると不眠症になるという悪循環に陥ることもあります。
さらに、テストステロンの減少により鬱になったり活気が出ないなど、生活や仕事面でも大きな影響が出てきます。
このように、テストステロンは男性機能を活性化するだけでなく、人体の健康を維持するためにも重要なものなのです。
免疫力の向上作用が重要
亜鉛を十分に摂取していると、風邪を引きにくくなり、感染症にかかりにくくなります。
亜鉛には、粘膜を保護するビタミンAを体内にとどめる作用があり、風邪の症状に効果があります。
また、病気のもととなる細菌と戦う白血球にも亜鉛が含まれており、傷や病気から体を守るのにも、亜鉛は欠かせない物質なのです。
このような免疫の向上作用は、強く健康な体を作るために重要です。
ここでいう強い体とは、病気を跳ね返す体という意味のほかに、男性として強い体という意味も含まれています。
つまり、亜鉛の持つ効能が強い男性を作り、強い性機能も作り出しているのです。
毎日でなくても牡蠣を補給して
亜鉛は人間の体にとって大切な成分で、特に男性機能を活性化するのに欠かせません。
だったら、亜鉛を大量に摂取すればいいと考える人もいるかもしれません。
確かにサプリメントを飲めば、亜鉛を大量に摂取することが可能です。
しかし、亜鉛を摂りすぎると、銅や鉄の吸収が悪くなり、貧血などの症状を引き起こす恐れがあります。
そのため、亜鉛の摂取はほどほどにしなければなりません。
さらに、亜鉛は一度に大量摂取すると、吸収率が下がることがわかっています。
このように、亜鉛は大量摂取してもあまり意味がないので、亜鉛を摂るために牡蠣を大量に食べても、それほど効果は期待できないことになります。
それよりも、むしろ毎日3個くらいずつ食べたほうが効果的なのです。
亜鉛は常に体の中を循環させることで、高い効果を発揮します。
そのため、一度に高い濃度の亜鉛を摂取するよりも、こまめに摂取するほうが効果があります。
たから、牡蠣を食べるにしても、一度にたくさん食べるよりも、毎日少しずつ食べたほうが亜鉛の摂取のためには有効なのです。
まとめ
牡蠣は海のミネラルと呼ばれたりセックスミネラルと呼ばれるくらい、男性にとって必要な栄養が詰まっています。
そのため、毎日牡蠣を食べていれば精力増強は間違いありません。
牡蠣の中でも特に重要な栄養素は亜鉛です。
亜鉛は蛋白質の合成に欠かせない成分で、人体にとってなくてはならないものです。
また、体内のビタミンAの抗酸化作用の活性化を促し、過酸化脂質を排除することから、アンチエイジングにも役立っています。
さらに、亜鉛は精子の生成に重要な役割を果たし、男性ホルモンのひとつであるテストステロンの分泌とも密接な関係にあります。
テストステロンが男性機能を活性化するのはよく知られていますが、精子を生成する能力の向上も、勃起力と精力アップには欠かせません。
それは、精子が増えるから精液も増え、精液が溜まれば射精が必要になるから勃起力が高まり、射精に必要な精力もアップするという流れになっているからです。
このように、牡蠣に含まれる亜鉛は重要な働きをしていますが、牡蠣を食べて亜鉛を効果的に摂取するためには、一度に大量の牡蠣を食べるよりも、毎日少しずつ食べるほうが効果的です。
というのは、亜鉛は常に体の中を循環していることで効果を発揮するので、少しずつ摂取したほうが途切れなく亜鉛が体内に残っているからです。